事業・技術

平和産業株式会社/PEACE-LON「MVVとCI開発」

Outline


創業65周年からの新たなビジョンづくり


小型の焼結含油軸受や精密部品のメーカーとして知られる平和産業は、高い技術力と信頼を背景に「PEACE-LON(ピースロン)」という製品ブランドの販売を軸に事業を展開。2026年にはベトナムで新工場が稼働する予定であり、事業環境や組織構成の変化スピードに対して、会社としての一体感や行動理念の共有に課題を感じていました。特に外国人従業員の増加や、会社を担う新たな世代が活躍するための環境づくりにおいて、「これからの会社の軸」を言語化する必要性が高まっていました。本プロジェクトでは、創業65周年を迎えるにあたってMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の開発とCI(ロゴ)の刷新に向けた支援を実施。会社の価値観と目指すべき方向性を明確にし、社内外に一貫したメッセージを発信することを目指しました。

Approach


“見た目”ではなく、“考え方”から整える

本プロジェクトでは、CIなどのビジュアルづくりに先立ち、MVVの言語化を最優先に取り組みました。企業の価値観や目指す姿が曖昧なままでは、どれだけ見栄えのよいビジュアルをつくっても機能しないためです。まずは経営層から若手までを含む組織横断的なプロジェクトチームを編成した上で、国内外の全社員を対象に意識調査を実施(アンケート及びヒアリング)。会社の「強み」や「らしさ」、「将来像」等の項目で、社員の思いを汲み取る作業を行いました。社員の中に息づいている会社の価値観を整理しながら、これから目指す姿を言葉に落とし込むことで、デザインと経営をつなぐブランディングの土台を構築しました。

Process


社員の言葉から、会社の未来をつくる

アンケートの結果をもとに、プロジェクトメンバーでMVVづくりのワークショップを実施。デザイナーがファシリテーションを行い、「その言葉はどういう意味か」「なぜ大切なのか」等の問いを重ねながら、社員の思いを一つひとつ言語化していきました。意識調査では、海外拠点からの意見もよい刺激となった他、社歴に関わらず社員に共有されている価値観があることも明らかになりました。言葉の定義を巡って議論が行き詰まる場面もありましたが、それが共通理解を生む契機にもなりました。最終的にMVVがまとまった際には、メンバーの達成感と安堵が入り混じった表情が見られ、組織としての一体感が醸成されていく手応えが得られました。

この事業で取り組んだこと

  1. MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の開発支援
  2. 社名およびブランド名のロゴタイプのデザイン
  3. ロゴ・シンボルマークの開発、デザインマニュアルの作成
  4. クレド(簡易冊子)の作成

Design

MVV

CI

Cred Book

Business Card

Pins

未来への意思を、ロゴとツールで可視化

策定したMVVをもとに、ロゴタイプとシンボルマークを開発。現在使用しているロゴの特徴を継承しながら、よりシンプルで現代的なデザインへと刷新しました。シンボルマークは軸受を想起させる正円をベースに、事業の広がりと未来への可能性を表現。カラーも明るいトーンへと見直し、平和への思いと前向きな企業姿勢を視覚的に伝えています。また、MVVを掲載した簡易的なクレドを制作し、国内外の社員が共通理解を持てるツールとして展開。単なるロゴ刷新にとどまらず、「言葉」と「デザイン」を組み合わせることで、日常業務の中で活用される仕組みとして設計しました。

Comment

本プロジェクトを通じて実感したのは、ブランディングは単なるイメージ刷新ではなく、組織の行動や意思決定を支える仕組みになり得るという点です。社員の言葉から生まれたMVVは、現場での判断やコミュニケーションの基準として機能してほしいと思います。また、ロゴ等と組み合わせることで、国内外を問わず共通の価値観を共有できる環境が整いました。特別な投資ではなく「自社の価値を整理し、伝える」ことから始められるのがブランディングです。本プロジェクトが、その第一歩となることを期待しています。

支援メンバー
  • 市川 潤
  • 瀧脇 大典
  • 白石 卓也

Client

平和産業株式会社

〒336-0025 埼玉県さいたま市南区文蔵4-21-11

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